四診:東洋医学・鍼灸師独自の診察法

四診とは、東洋医学の中でも鍼灸師が患者様のお体や心の状態を把握し、診断*を下すために行う診察法のことです。*日本の法律では診断は医師しか行えません。ここでいう診断とは、東洋医学的な診断=証を明かすことを指します。

望・聞・問・切(ぼう・ぶん・もん・せつ)の四種の診察法を言います。

これらを合わせて証(病気がなにに当てはまるか)を診断することを、四診合算(ししんがっさん)と言います。

切診では、経絡と呼ばれる気の流れ、経穴(ツボ)や体表面などの虚実(強弱)寒熱など、全身の状態を確かめます。

四診合算によって導き出された証から、あたなだけに合わせた経穴をどの程度刺激するかを決定するので、楽陽堂鍼灸院ではこの四診に60分ほどいただいております。

この四診合算の診断がどの程度あなたの症状に合致するかで、施術効果が大きく変わり、どの程度の期間・回数でご希望の改善効果を手に入れていただけるかがわかります。

四診

  • 望診:顔や髪、肌色など。
  • 聞診:声色、トーン、勢いなど。
  • 問診:カウンセリングのこと。
  • 切診:触診のこと。体表観察や脈診がこれに入ります。

楽陽堂鍼灸院での四診の進め方

楽陽堂鍼灸院ではまず、問診票にご記入いただき、しっかりと過去歴、家族歴などをお伺いし、病状や症状があることで、今、あなたがなにに困っているか?をお伺いします。

またお困りごとが改善することで、あなたがどんな未来を手に入れたいか?私と共有することで、ゴール設定を行います。

ここまでである程度の望診・聞診を行い、痛みなどのある方は動きをチェックさせていただいたのち、診察ベッドで

顔色や髪・肌色と共に、舌の状態を診ていきます。

舌は血の質、血流の強さ、体内の余分な寒熱が内臓のどのあたりにあるか、などを教えてくれます。

続いてお腹と手足を診ていきます。

お腹では場所によって担当する臓腑があり、それぞれの寒熱や虚実(弱り・強さ)、病の深さを診ていきます。

これによってどの程度、病が深く(治りやすいか)まで進行しているかを判断します。

次は背中を診ていきます。

背中には内臓の状態=感情の状態をダイレクトに伝える、兪穴(ゆけつ)と呼ばれる経穴が集まっています。

これらの虚実寒熱、左右バランスを診ることで、より内臓によるものなのか?感情によるものなのか?

その原因を明確にしていきます。

最後に脈診です。

脈は六臓六腑の虚実寒熱、それぞれの状態を教えてくれます。

これまでの診察と脈診の状態が合っていれば、10中8.9、大きな効果が得られます。

ここまでの診察と脈診の間に齟齬が出る時は、あなた自身が問題だと思ってない、または忘れているなにかの過去事例があると思われます。

そんな時は追加問診を行うこともあります。

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