東洋医学的痛みのメカニズム

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頭痛や腰痛などなど、人はたくさんの痛みと付き合って生きています。

なければ無い方がイイに決まっていますが、痛みも大切な体の機能の一つなので仲良く付き合っていきたいですね♪

ここでは東洋医学の観点から痛みについて見ていきたいと思います。

東洋医学的な健康とは

東洋医学では全てにおいて陰陽のバランスが整っていることが正とされています。

陰陽の詳しい説明はまた別に書きますが、相対するモノや概念でありお互いにバランスを取り合って存在しているものと捉えます。

朝が来るには夜が必要ですし、影を作るには光が必要です。
男性がいて、女性がいることで世の中が成り立っているのと同じですね。

人間における健康な状態は「体内を気や血(けつ)や水(すい)正しい速度で、正しい方向に循環していることで、病状が出ていない状態とされています。

痛みの原因

東洋医学的には痛みはどんな時に起こるのか?を説明していきます。

東洋医学では痛み症状は大まかに下記の3つによって起こされます。

  1. 熱症状によるもの
  2. 冷え症状によるもの
  3. 停滞しているもの

熱によるものは簡単にイメージが付きやすいでしょう。捻挫や打撲をすれば熱がありつつ痛いです。

2つ目は冷水に手を入れていると痛くなるのをイメージしてもらえたら良いでしょう。

3つ目の『停滞しているもの』については少し説明が必要かと思います。

常に一定方向に気が流れているため、停滞があるとそこにぶつかって摩擦を起こします。

その摩擦によって熱が溜っていき、熱を発生させるのです。

停滞しているものが気なのか血なのか、はたまた水なのかで呼び方が変わり、それぞれ気滞瘀血(おけつ)痰湿たんしつ)と呼ばれる病理物質になります。

原則的治療方法

痛みの機序が前章で説明した通りなので、治療方法は基本的にその逆になります。

熱症状 ⇒ 熱を冷ます or 抜く or 巡らせる
冷え症状 ⇒ 熱を加える or 巡らせる
停滞 ⇒ 巡らせる

おや?と思った方もいらっしゃると思いますが、熱いなら冷ます、冷たいなら温めるのような、逆のことだけをするわけではありません。

先ほどの健康な状態で書いた通り、東洋医学は陰陽(ここでは寒熱)バランスを整えることが重要な概念です。

ですから気を巡らせて熱を降ろし、全身の寒熱バランスを整えるという方法も多くの場合取られるのです。

このような陰陽バランスを整える治療をするこそが、私が最も得意としている

経絡治療

と呼ばれる施術法なのです。

もちろん熱を抜く施術を行うこともありますが、それには注意が必要な場合もあります。

例えば基本的性質として冷え性が強い方で、足がいつもよりも冷えたことで下に降りられなくなった熱が頭に溜まってしまって起きた頭痛。

この方の場合、熱を抜くだけの施術をすると本来なら巡って体を温めていた熱まで奪ってしまうので、体が完全に冷え切ってしまいます。

そうなるとその時は頭痛は良くなったけど、その後に冷えから体調が悪くなることもあるのです。
こういう方は熱を巡らせてあげたり、冷え性自体を改善する施術をすることで頭痛が収まったりします。

つまり、症状は一緒でも原因は人それぞれ違うのです。

当院では初回問診時に生い立ちや過去の症状などを詳しくお聞きすることで、根本的な病因を探り出していきます。

そうすることでその時現れている症状だけに囚われない、あなただけにフォーカスされた鍼灸施術が行えるのです。

頭痛の治療例

実際にあった頭痛の患者さんのお話です。

Aさんは一カ月ほど薄い頭痛があり、時折痛みが増すそうです。

いろいろお話を聞いて脈を診ると、頭痛の原因は気の滞りによる熱の発生でした。

そこで経絡とツボを使って、頭に上って降りられなくなっていた気を巡らせて降ろすのと同時に、疲労で少なくなっていたエネルギーを足す施術をしました。

施術中でしたが、5分ほどするとAさんは

「あれ?あれだけ長く続いていた頭痛が、全くなくなってる!!」

と喜び、次回の予約をしてお帰りになりました。

まだまだ疲労が抜けていないので、しばらくは継続的に通ってもらえばほぼ頭痛が発生しない体質になりますよ、とお伝えした施術例です。