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楽陽堂鍼灸院の院長山口です。
今回は小児鍼について、お伝えしていこうと思います。
関西では普通にやられている子供への鍼、小児鍼(しょうにしん、しょうにはり)。
残念ながら私の住む関東地方では、あまりなじみがありません。
母には「子供に鍼なんて、やって大丈夫なのかい?!」と、心配されるくらい、認知度がないのが現状です。
私自身、三人の子供がいますが、彼らが小さい頃は急な発熱や寝てくれない…などなど、毎日が格闘でした。
子供たちは大人が考えもよらない行動をしますし、夏ならあせもなどの肌荒れ、冬だと外で遊びすぎてしもやけなども、よくある症状だったりします。
慢性的な症状ならアトピーや夜尿症(おねしょ)や、発育不良などもよく聞くお悩みです。
そんな子供たちにも鍼灸は有効だってこと、ご存知ですか?
小児鍼の対象って何歳くらい?
子供の定義は難しいですが、多くの鍼灸院では、子供は生まれたてから10歳未満であることが多いです。
東洋医学でみると女の子は14歳で初潮を迎えるのが通常で、男の子は16歳で声変りなどを終えて体も大人になります。
昔で言えば14歳で元服し、大人と認められていました。
当然、その年齢からいきなり大人になるのではなく、徐々に大人として認められるようになっていくので、10歳くらいまでを子供と見ている場合が多くなるのです。
※最近の初潮が10~12歳なのは、東洋医学の視点から見るとちょっと異常です。
ですので、楽陽堂鍼灸院でも満10歳からを大人として診察することにしています。
小児鍼も刺したり、お灸するの?
0歳~5歳くらいまでの子供に「ジッとしていろ、というのは無理!!」だというのは、親の共通認識でしょう。
もちろん、押さえつけたりしませんので、
お灸は(ほぼ)やりません
お灸に火をつけようと線香を近づけたとたんに身じろぎなんてされたら、お互いに不幸にしかなりませんからね。
それでも必要ならば、まれに使うことはあります。
例えばイボの原因はウィルスなので、お灸で焼くことはありますが、そういった時はもちろん親御さんに相談します。
それと共に、子供は大人以上に痛みに敏感な子が多いので、大人にするような鍼はしません。
そう、つまり
鍼は刺しません
「へ?刺さないでどうやって鍼をするの?」
ここが鍼灸の面白いところです。
私の自己紹介のところでも書きましたが、鍼灸には接触鍼(せっしょくしん)と呼ばれる、刺さない鍼があるのです。
私が使っている接触鍼はほとんどの場合、『鍉鍼(ていしん)』と呼ばれる鍼です。
その中でも先っぽの丸い直径5mm程度、長さは7cmくらいで、師匠の一人である船水先生モデルの『漣(さざなみ)』を使わせていただいています。
下の写真の真ん中のものですが、気の振動が伝えやすいように10段の溝が付いています。
小児鍼は撫でるだけなので安心です
接触鍼はその名の通り、接触するだけですから、皮膚への刺激で施術を行います。
鍼は刺しませんがツボへの刺激や、気の通り道である経絡へ刺激で、流れの滞りや流れすぎを整えます。
また、あせもなどは皮膚表面へ熱があふれ出ている症状ですので、熱自体を飛ばすようにします。
私のイメージとしては、皮膚から熱がユラユラでているので、鍼を使って刈り取るようなイメージですね。
アトピーの子でしたら、ローラー鍼などを使って全身の熱を取ったりして、かゆみを抑えたりします。
もちろん、体の中から症状を改善する施術と合わせないといけません。
例えば体内の水が足りていない子の表面の熱を抜くだけだと、一時的にはかゆみを抑えられます。
ですが、体の中の病的な熱になっている原因はそのままですから、表面の熱を抜くだけでは、余計に体内の熱を増やす結果になってしまいます。
施術の最終目標である、体内を循環する体の熱を冷やしたり、潤したりする力を「自分自身が獲得する」という目標を達成できません。
夜なかなか寝ない、疳の虫と呼ばれる症状の場合、頭をなでて熱をとばしたりもします。
こういう子は大抵、髪が逆立っていますので、熱が頭からどんどん昇っていくのがわかると思います。
子どもは陽気の塊なので、いつでも熱を発しています。
逆に陰気は、生まれた時に親から引き継いだものに加えて、飲食物で養っていくので、子供に陰を加える施術はあまりしません。
むしろ、外に上に伸びようする=成長する力を伸ばすことと、陽気が滞らないようにする目的で、陽の経絡を外に、指先へ向かって気を巡らせるようにしています。
小児鍼は子供の近視にも効くって本当?
小学校の前半くらいまでに、いきなり視力が悪くなる子もいます。
私も4年生の前半で1.2⇒0.4に落ちました…。
私の場合は遺伝的要素(母もこれくらいの年に一気に視力低下した)ことも大きいのですが。
小児性近視については、鍼灸である程度、回復する可能性があります。
今の子供たちは遊び場や遊ぶこと自体を奪われ、ゲームやTouTubeなどを観る機会が多く、ブルーライトにあてられていることが多いです。
特に最近のゲームや動画は、色も鮮やかで動きも早く、目が疲れやすいですよね。
光を見ることに集中しぎると、血の力が弱ってしまう=血虚と呼ばれる症状になります。
子供は大人よりも一つのことに集中しやすいので、血虚による急な視力低下の症状が出やすいのです。
こういったことで起こる急な視力低下は、血の力を回復させることで、視力の回復につながりやすいというわけですね。
もちろん、他の理由もあり、例えば消化器系の影響で血虚になることもあるんですよ~。
子供の急な視力低下を回復させるには、その症状を抑えつつ回復につなげなくてはなりませんので、短期間に複数回が必須です。
初回から3週間以内に10回をひと周期として、最高3周期で効果がどの程度出るか?がめどになります。
小児鍼は大人ももちろん、受けられる
皮膚への接触ですから、痛みに弱い大人のあなたも、当然受けられます。
私の妻や娘は、鍼のほんのちょっと痛みすら嫌がります。
彼女たちは鍉鍼による施術がメインですが、便秘や頭痛、咳を抑えたりなど、もろもろの症状を解決できています。※刺した方が効果が高いことも多いので、症状によって併用です。
鍉鍼施術の優れた点の一つに、絶体に内出血がないことがあげられます。
例えば花粉症対策や、眼精疲労の施術はどうしても、鼻や目のあたりに鍼を行いますが、特に女性患者さんの内出血を気にせず鍼灸施術できることは大きな利点です。
出血や皮下への刺入がないので、血液による感染症予防としても優秀な施術と言えます。
まとめ
子供は世界の宝です。
彼らがこれからのより良い世の中を作ってくれる、大切な大切な存在です。
親御さんの健康ももちろん大切ですが、私は子供たちの健康もそれ以上に大切だと思っています。
保育園などに入れば、風邪なんて毎月ひきます。
子供がもらってきた風邪を親がもらうなんて、よくありますよね~(苦笑)
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