「腰痛で来たのに、腰には一本も刺さないで痛くなくなった…」
「肩コリがひどかったのに、足と腕に鍼灸してもらったら、軽くなった」
地元・葛飾を日本で一番健康寿命の長い地域にしたい楽陽堂鍼灸院の山口です。
冒頭のような感想を良くいただくのが楽陽堂鍼灸院ですが、これはなぜでしょうか?
痛いところや症状が出ているところに施術をしなくてもよくなる、その秘密とは…。
今回は東洋医学で治療をしている、楽陽堂鍼灸院の鍼灸術の謎を簡単に説明していきますね!
※日本の法律により、診断は医師のみが行えます。このブログで言う東洋医学における診断は、四診合算のことです。
結論:楽陽堂鍼灸院の鍼灸は「すべて理詰め」
東洋医学で治療している、と自己紹介すると、大抵言われるのが「東洋医学ってオカルト」とか、「痛いところに刺さないで治るって言ってる怪しいやつ」とかです。
こんな風にイメージが一般的なのでしょうが、こうことを言う人たちに逆質問すると返ってくる答えは「東洋医学的な鍼灸を受けたことはない」です。※山口の調査では90%くらいがこの答えでした。
なぜこんなことをいうのかと言えば、自分が知らないor理解できない知識と技術だから。
もちろん、受けたことのある方の中でも、鍼灸師の施術との相性が悪くて効果を感じ、または悪化したように感じた方もいることでしょう。
ですが、ほとんどの場合、人間は自分の知らないもの・理解できないものには恐怖を感じる=否定的な意見を言う、という構図から来ているようです。
なぜ多くの方が症状が出ると病院に行くのか?
それは政府主導で病気は病院に行くものと、幼少期から教育されているからです。
そして、西洋医学は数字で物事を判断するから、だれにでもわかりやすいという利点があります。ここには大きな落とし穴があるのですが、これは後述。
楽陽堂鍼灸院で施術を受けてくださった方の多くは、カウンセリングで受けた説明に納得の声や顔を浮かべてくれます。
もちろん、レントゲンがあるわけではないですし、血液検査もしません。
言葉やしぐさ、症状が現れている場所、いつからか、過去にこんな症状がでたことがないか、などなど、共通項を見つけていくのが初回のカウンセリングです。
この時点で、かなり多くの方の症状の原因が絞れます。そしてその原因が本当にそうなのか。そうであれば、こんな症状が出たことがあるはずなど、反証と確認を繰り返していきます。
その結果から出した答えを基に体表観察などを加えて、証を確定します。この証立ての方法を四診合算と呼びます。(四診合算の詳細はこちら)
楽陽堂鍼灸院の鍼灸はすべて理詰めなんです。単純な話でいえば腰痛の方の問診で、肩の症状について聞かないですよね。
症状を引き起こすのは体だけの問題ではなく、自律神経や内臓、感情などといった原因があることがほとんどです。
だからこそ、出てきた証によって、使うツボや経絡を決め、流れを正せば、後はあなたの体や心が自動的にあなたの症状を治してくれます。
ここで間違うと症状が悪化するとは言いませんが、効果が全くないなんてことにもなりかねません。だからこそ、初回カウンセリングは60分くらいお時間をいただいて、しっかりと証立てを行います。
ほら、全部理詰めでしょ?
楽陽堂鍼灸院と一般的な鍼灸整骨院の鍼灸術の違い
楽陽堂鍼灸院と一般的な鍼灸整骨院の鍼灸術で一番の違いは、患者様の症状を東洋医学で診ているか?西洋医学で診ているか?というのが、一番大きな違いです。
これは図で比較するのが分かりやすいと思うので、ご覧ください。
端的に言うと、西洋医学は症状という目に見えている部分にスポットを当て、それを治そうとする治療です。
だから鍼灸接骨院など、西洋医学で診たてている施術所では、肩が痛いなら肩に、腰が痛いなら腰に鍼をして電気をながすのです。
東洋医学では、症状という見える部分だけでなく、なぜその症状が出ているのかの原因にスポットを当てて治療を行います。
こんなことから、西洋医学は対症療法で東洋医学は根本療法と呼ばれるのです。
西洋医学の評価と治療法
西洋医学は目に見えている部分に対して治療を行う医療です。
西洋医学の評価、診断の特徴
・二元論で評価、診断
西洋医学の治療法2パターン
・服薬などで症状を抑える
・原因部分を取り除く(交換する)
これは前章の図のように木に例えるなら、幹や枝葉に対する治療になります。
病気の評価方法も西洋医学では、病気か?病気ではないか?の評価を数値で診ることが多くあります。
このYesかNoかの評価方法を、二元論と言って、例えばある数値が100以上で病気とすると、99でも病気ではない、と診断します。
これは患者がどれほどの不調を訴えて、ある病気にほとんど近い症状を呈していても、その病気であるとは診断しないことになります。
治療法は2パターンあります。
どちらのパターンも結果も、出ている症状の100を超えた状態を100以下にすることが目的であり、その症状以外がその結果で100を超えてしまっても仕方ない、という治療法でもあります。
これが冒頭の章で書いた、西洋医学の大きな欠点の一つです。また、もう一つの大きな欠点が、薬をやめられないということ。
服薬は葉っぱが枯れたら、害虫の除去や栄養剤の散布に近い感じの治療法になります。そのため、その療法を中止した途端、また悪化することになります。
高血圧薬は飲み始めたら一生飲まなくてならないという話をよく聞きますが、それもこの一つ。
実際には日常生活を改めれば高血圧は良くなるのですが、医師の多くは投薬以外の改善方法を知らないし、日常生活改善だと病院や製薬会社が儲からないから、という理由でほとんど行われていません。
たまに耳にすることがあるかと思いますが、手術には成功したけど患者が死亡してしまった、などもあります。
実際に開腹してみると、がんは膵臓にも及んでいて、一部膵臓を切除する拡大手術になってしまいました。それでも術後は「拡大手術になりましたが、手術は成功しました」と説明を受けたので、母と胸をなで下ろしました。
ところがその2日後、病院から父の容態が急変したとの知らせが入りました。驚いて病院に駆け付けたところ、膵臓が縫合不全を起こしたため、膵液が漏れて血管を溶かし、体内で大出血が起きたとのことでした。そして、あれよあれよという間に父は亡くなってしまいました。
引用:健康保険連合会「賢い患者になろう」
西洋医学は患者を治すというより、症状と闘っている医療だと言っていいのではないでしょうか。
楽陽堂鍼灸院の評価と診断
それでは東洋医学の方も見てみましょう。
東洋医学の評価、診断の特徴
・一元論で評価、診断
・症状よりもその原因を探る
東洋医学の治療法
・食事、睡眠、運動の推奨
・漢方薬や薬膳
・鍼灸治療
楽陽堂鍼灸院では評価、診断は四診合算*で行います。*四診合算の詳細はこちら
西洋医学と比べて一番大きな特徴が一元論ですが、これは病気か否かではなく、体のバランスがどの程度崩れているかで評価、診断を行うというものです。
五臓六腑や体の熱・冷え、血流などが何によってどの程度バランスが乱れているから、こういう症状を呈している、と考えるのです。
木で考えると、葉っぱが季節外れに落ちてきていたら、根っこに栄養や水と与えたり、逆に水や栄養をあげすぎだったら抑えたりするようなものです。
根っこがなければ木は育たないし、弱すぎれば倒れてしまいます。でも、これは一日で完全に回復するようなものではなく、足りない栄養を与えて根っこが吸収するまで待たねばなりません。
でも、吸収した栄養がその木にとって必要なものだったのなら、木は葉っぱを落とさなくなるだけでなく、元気になっていくことでしょう。
どこの根っこのどの辺にどのくらい栄養や水を与えれば、この木が元気になるのか?を、鍼灸術で言い換えると、どこの経絡のどのツボにどのくらいの刺激をどう与えれば、あなたの心身のバランスが整って元気になるのか?となるのです。
東洋医学の特徴のもう一つの大きなものが、レントゲンもCTもMRI、血液検査もなく、その場で評価、診断、治療が一体化しているということ。
そのため、レントゲンの結果待ちに1時間。血液検査の結果待ちに1週間とかのタイムラグはなし。これもかなりのストレスですから、パパっと診断できるって素敵じゃないですか?
治療法も西洋医学とはかなり違います。
これは楽陽堂鍼灸院の患者様全員に初回カウンセリングでお伝えしていますが、治すのは患者様自身であるということ。
こんな流れになります
鍼灸術を使えば、ツボを刺激し、経絡の気の流れを整え、内臓の活動を正常化させ、脳や自律神経の動きを良くすることができる。
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施術の効果で心身状態が良い間に、あなたが自分の食事・睡眠・運動のアドバイス=養生を守って、良い状態を保つ。
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症状がよくなったら、再発防止にメンテナンスに通う。
ぶっちゃけてしまえば、漢方薬や薬膳、もちろん鍼灸を受けたからって病気は治りません。だって、生活が乱れていたら、良くする要素よりも悪くなる要素が強いままですから。
そういう意味では、東洋医学は自然医学であり、自然に逆らった生き方をすると病気になる、ということです。
ちなみに楽陽堂鍼灸院において治るとは、症状をよくすることだけなく、その症状が再発しないようにすることと考えています。
そして、実は病気を発症させないことの方が最も大切だと考えています。
だからこそ、今通っているこの症状がよくなっても、定期的にメンテナンスの施術を受けることが大切だ、とお伝えしています。
東洋医学の聖典の一つ、難行(なんぎょう)には、こんな風に書かれています。
難経第七十七難
「七十七難曰、經言.上工治未病.中工治已病者.何謂也.
然.
所謂治未病者.見肝之病.則知肝當傳之與脾.故先實其脾氣.無令得受肝之邪.
故曰治未病焉.
中工治已病者.見肝之病.不暁相傳.但一心治肝.
故曰治已病也.」引用:馬場薬局「未病について」
通釈
おたずねしますが、上工は未病を治し,中工は已病を治す、ということが昔の医書にありますが、何のことでしょうか。
答えて言う。未病を治すというのは、病邪が七伝をするのを、未然にふせぐことによって、病を治すことです。たとえば、肝の臓が病んでいるのをみて、これが危険な七伝をするときは、次の脾に伝えることを心得ていて、まず、脾気を充実させ、脾の臓が肝の邪をうけることのないようにするのです。これを未病を治すといいます。これのできる者が上工、つまり、優れた医人です。已病を治すというのは、治療するのに、病邪の七伝の心得が充分になくて、ただ、病んでいる臓だけを治そうとするのをいいます。たとえば肝が病んでいるのをみて、これが脾に伝えるかもしれないことはわからずに、ただ、一所懸命に肝の病を治そうと努力するものです。これを已病を治すといいます。このような者は中工、つまり、まぁまぁの医者です。
未病を治す鍼灸師でありたい。これが偽らざる私、山口の考えです。
だからこそ、楽陽堂鍼灸院が掲げているのが、地元・葛飾を日本で一番健康寿命の長い地域にする、なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
内容のまとめ
西洋医学はYesかNoかの二元論、東洋医学は心身バランスで考える一元論で診断する
楽陽堂鍼灸院の鍼灸術は経絡や経穴(ツボ)を使って、症状の原因を治療している
症状を良くすることも重要だが、再発しない心身作りが重要
最重要なのは、発症しないよう未病のうちに治すこと
鍼灸はオカルトでもなんでもなく、全て理詰めです。しかも、各個人のその時の状態に合わせて毎回、カスタマイズしながら施術を提供しています。
楽陽堂鍼灸院の大切にしていることは、あなたの苦しい症状を治すだけでなく、それが再び出ないようにすることです。
不調が小さいうちに、ぜひご予約ください。
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