カゼは万病のもと、なんて言うけどどうして?風邪は東洋医学の言葉なの?

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「カゼは万病のもと」と昔から言われますが、この言葉の語源は東洋医学の流れからだと知ってましたか?

地元・葛飾を日本で一番健康寿命の長い地域にしたい楽陽堂鍼灸院の山口です。。
今回はほとんどだれでも一度は引いたことのある、カゼをテーマに書いていきたいと思います。

カゼが漢字で風邪なことの語源ははっきりしていませんが、どうやら当て字のようです。それでも、東洋医学からの流れであることは間違いなさそうです。

鈴木棠三編『日常語語源辞典』(東京堂出版)によりますと、「かぜ」という日本語の語源は、もともと「か」は気、「ぜ」は風を意味することばだとされているそうです。~中略~「風邪」という中国語が日本に入ってきたとき、同じ意味を表す「かぜ」という日本語でそれを理解した、というのが、「風邪(ふうじゃ)」を「かぜ」と読むようになった始まりなのではないかと思われます。

引用:漢字文化資料館

ひくとやっかいなカゼですが、西洋・東洋のそれぞれにどういう考え方があって、どう治していくのか?を、簡単に解説していこうと思います。

私の実体験からくるあっと驚く事実も書いていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

※ここから先は【カゼ】は現代医学、【風邪】は東洋医学のものとして表記します。

結論:風邪はほんとに「万病のもと」なのです

カゼ、冷え

【風邪は万病のもと】

昔の人は自然と共に生きていたことを、この言葉は実感させてくれます。

東洋医学は中国から日本に伝わってきていますので、そのすべてを漢字で表しており、漢字の一つ一つにたくさんの意味を込めています。

風邪を分解すると、風(ふう)は自然界の風の性質を持つので、遊走性=一か所に落ち着かず動きまわる、変化し続ける、という性質を持ちます。

邪(じゃ)はご想像の通り、邪(よこし)まであり、人体においては悪影響を与えるもの、という概念です。

邪は五邪と呼ばれる風・熱・湿・燥・寒があり、やっかいなことに風はほかの邪を運び一緒になって悪さをする性質をもちます。

人によって鼻やのど、発熱などのように、カゼが人によって様々な症状を見せるのは、こんな性質を風の邪が持つからなんですね。

自然界で考えると、風が砂や種を運んだり、火を煽って大火事にしたり、水を運べば雨になり、寒さを運べば雪になったりもします。

もし風が吹かなければ、実は自然界は動きを見せるのが困難なのです。
それは人間において、風がある臓器を担当していて、よく似た性質をもっていることからもわかります。

その臓器とは肝であり、肝は血流や血そのものを司っています。つまり、風のように全身を巡って影響を及ぼすことができるのです。

風(血流)が邪(冷えや熱など)を運んでくることで、すべての病が起こるきっかけになる

こんなことから「風邪は万病のもと」といわれ、人によって症状が違うことやほかの症状を悪化させることがある、とされるのです。

さて、それではこのやっかいな病について、お話を進めていこうと思います。

カゼとはなにか?発症した時に気を付けておく点は?

発熱、頭痛

単にカゼ*と言えば急性上気道炎(普通感冒)を指し、西洋医学あるいは日本の医学で厳密には「かぜ症候群」と呼ばれ、日本でも症状を指す言葉である
*wikipedia本文では「風邪」ですが、当ブログの表記基準に従い「カゼ」と表記しています。

引用:Wikipedia風邪

西洋医学のカゼについては上記の通りで、95%以上の人は一度はかかったことがあると思いますから、わざわざ詳しく述べるまでもないでしょう。

日本においては、咳、喉の痛み、発熱の3点セットが有名で、急性上気道炎が病名です。喉に関連する病である、というのがその診断基準になっています。

カゼの原因はウィルス

主な原因はウィルス感染であるとされており、飛沫感染であることが多いため、感染者はマスクの着用が推奨されています。

粘膜の中にいるまだ生きているウィルスが、咳などで拡散されるのを防ぐことと、感染者の触ったところを消毒したり、同じお皿からものを食べたりしなければ、感染する可能性は極わずかだと言えます。

稀にエンテロウィルスのように、下痢を引き起こすカゼウィルスもいます。

インフルエンザも大きな括りではカゼの一種で、通常のカゼの原因であるライノ・アデノ・コロナなどよりも強烈な症状を起こし、拡散力も強いことで有名です。

ちなみに、新型コロナもこのカゼウィルスの一種であるコロナウィルスの変異種で、人によっては気管支へ強烈なダメージを与え、味覚や嗅覚が一時的に損傷されると言われています。

薬やワクチンの効果は?

原則として痛みや発熱は、免疫が病原体*を体内で退治するために起こる免疫機構による生体反応です。*病原体:病気を引き起こす原因となる菌やウィルス、虫などのこと

潜伏期間や症状の現れる期間に違いがありますが、現代医学においてカゼは治せない病気の一つです。

カゼを治せる薬を開発できたら、その人は確実にノーベル賞を獲得できる、と言われているほどで、俗に言うカゼ薬とは、総合感冒薬のことを指し

いわゆるかぜ症候群(普通感冒)の諸症状に対する合剤の医薬品頭痛発熱、のどや筋肉の痛み、くしゃみ鼻水・鼻づまりといった諸症状に対し解熱剤鎮痛剤鎮咳去痰薬抗ヒスタミン剤、カフェインなどが配合されている

引用:Wikipedia総合感冒薬

ものことをいいます。

説明文の通り、カゼウィルスを撃退するなど、直接治癒させる効果はありません

ではなにをしているかと言えば、解熱と鎮痛などを行いつつ、カフェインや糖分を補充することで、体力を一時的に底上げして免疫を高めよう、という解釈になります。

本当の意味でのカゼ薬を開発できたらノーベル賞確実!と言われる理由は、カゼウィルスが変異の早いRNAウィルスであるからで、今年のカゼウィルスに合わせて開発されたワクチンなどを含むカゼ薬は、来年の今ころにはとっくに効果のない、時代遅れの薬になっているからです。

治癒とは体から症状が出ない程度まで、病原体を減らす(ヘルペスウィルスのように潜伏するものもある)ことです。

薬やワクチンがウィルスにはほぼ効果が見込めないとなると、治癒までにできることは、免疫をいかに活性化させるか、の一点に絞られるからです。

ここで薬の効果に潜む矛盾に気づいた方は、素晴らしいですね!
実は痛みや発熱は、免疫が病原体を排除するために行っている活動なのに、その免疫の力を下げてしまっているのが総合感冒薬なのです。

結果として考えられるのは、免疫がウィルスを退治しれないため、カゼがいつまでのぐずぐずと治らない、微熱を繰り返す、などのパターンになっていきます。

あなたも経験あるのではないでしょうか?
その理由は実は、カゼ薬にあったのではないかと推察します。

東洋医学では風邪は8段階?!

東洋医学では風邪は、風邪がほかの邪を連れてきたことで起こる症状である、とされています。

風邪は皮膚の表面から体内に入り込もうと、常に攻撃を仕掛けています。
地球が動いている以上、風がないところは世界中、どこを探してもないですからね。

風邪から体を守っているのが気の種類の一つ、防御機能を持った気である【衛気(えいき・えき)】です。

衛気は日中は体表を流れて風を含む外邪(風・熱・湿・燥・寒)から、体を守ってくれています。

健康であれば、この衛気がそれなりの厚さを持つので、そう簡単に風邪は衛気を負かすことができません。

ですが、体力がない、気力がない、お腹が減ったなどなどの理由で衛気が薄くなった時、風邪は侵入がたやすくなります。

鍼灸の中でも中医学と呼ばれる現在の鍼灸界で世界的スタンダードになっている流派の言葉を借りると、風邪は8段階あるとされています。

八綱弁証(はっこうべんしょう)と呼ばれる分類ですが、病の進行度によって8つの判断基準(陰陽表裏寒熱虚実)を詳しく分類することで、証(病気の名前)を決めるやり方です。

興味がある方はコチラに簡単にまとめられているのでご覧ください。

【はじめてでもわかる東洋医学】八綱弁証について

ものすご~~~く単純に端折って解説すると、体表から邪がどの位の深さに、どのくらいの強さで、どのくらいの熱さ(または寒さ)で、患者さんの状態や体表の様子、患者さんの感覚(熱い・さむい)などから鑑別して、総合的にどのくらいの重さの風邪なのか?を判別します。

この判別方法は風邪に限らず、すべての症状に使用します。
もちろん、楽陽堂鍼灸院でもこれを使って判別することもあります。

クラシエ薬品【漢方優美】より

このように体表から深部への病気の侵入度合いを8段階に分けて弁証していきます。

表はそのまま皮膚などの表面組織で、裏とは内臓や骨など深部組織のことだと思ってください。

風邪は体の外にいるので外邪ですから、体表からどの程度風邪や寒邪が入り込んだか、で症状の重さが違います。

喉や鼻の粘膜なども外気に触れるという意味では表に属しています。ですから、カゼの引きはじめはノドや鼻に来る方が多くいるのです。

これが深く入り込み、重症になるとどうなるか…。例えば下痢や食欲不振、高熱などになっていきますよね。

最高に深いところの症状である裏寒虚になると、意識不明の重体で死に至る場合もあります。
カゼが悪化して肺炎になったり、カゼウィルスが心臓に入って亡くなる方も、意外と多いんですよ!

葛根湯もタイミングを間違えると毒になる

漢方茶

よく風邪には葛根湯と言いますが、あれも使い方を間違えると風邪を悪化させます。

葛根湯は表熱の症状に対する処方のため、体表に熱がある時には有効です。

葛根湯は風邪の引きはじめの症状の薬で、寒気がするから布団に入ろうかな、なんとなくカゼひきそうな感じ、という程度を想定しているため、体を温める漢方薬です。

ところが、裏に入ってしまった風邪に対して葛根湯をやると、逆効果なのです。

なぜかと言うと、症状が増して裏まで熱が入ったものは、それ以上内攻しないように、外に出さねばなりません。

裏に熱が入った時にはすでにある程度の発熱をしている状態で、体内の熱を外に出すために必要なことはなんでしょうか?

そう、汗をかくことです。

ですが、病が内側に入った状態で葛根湯を飲むと、体表に熱の幕を張って冷えがこれ以上はいらないようにする漢方薬なので、外に汗で出せなくなる=悪化させるのです。

汗腺を閉じて汗をかかせないことで、外からの風邪もこれ以上、体内に入れない効果と言えます。

このようなことから、発熱が強く出ているような時に葛根湯は、さらに熱を上げるなど、逆効果になるのです。

漢方薬も薬ですから、使い方に注意が必要ですね。

楽陽堂鍼灸院のオススメする風邪を早く治す方法

さてそれでは、楽陽堂鍼灸院のオススメする、風邪を早く治す方法をお伝えしていきたいと思います。

まずは重症の場合ですが、39℃以上の熱が続く時は、救急車を呼びましょう。
実際に40℃近い熱は、意識ももうろうとなり、大変危険ですからだれかに頼んででも、救急病棟に行くことをオススメします。

インフルエンザや命の危機の可能性もありますから、救急車を呼ぶか迷うようなら消防庁救急相談センター(#7119)に相談してください。

症状を説明すると、救急車が必要か判断してくれますから、かなりハードルは低いでしょう。

38℃以下の場合の治し方

そんなわけでここでは、39℃未満の方の風邪の場合をお伝えしていきます。

一番大切なことは、しっかりと水分を摂ることです。
熱が出ていると冷たい水を飲みたくなりますが、ここはグッと我慢して常温以上、できれば白湯を飲みましょう。

次に、塩分です。食塩以外の塩を水と一緒に少しずつ摂りましょう。1%食塩水にするのもいいです。

そしてこれが重要なのですが、糖質・脂分を摂らないこと。
これがなぜかと言うと、理由は大きく二つです。

風邪の時に糖質や脂質を摂らないほうがいい理由
①胃腸が弱っていることで、吸収が悪い=負担が大きい
②消化よりも回復にエネルギーを使わせたい

この二つの理由から、熱が下がるまでは控えた方がいいのです。

発熱で体力が落ち、胃腸が弱くなっている時にたんぱく質や脂質を分解させると、通常以上に体力を消耗します。

人間の体のシステム上、糖質やタンパク質の分解・吸収を最優先するようにできていて、そのあとに免疫などにエネルギーを消費するように、体ができています。

ですから風邪の時の体力はできるだけ、回復に使うように食事は避けた方がよいのです。もちろん、数日続くような時は多少の糖質は必要ですから、お粥やフルーツなどの自然の糖質を摂りましょう。

それよりも白湯をたくさん飲んで、たくさん汗をかく方が治りも早いし、予後が軽くて済みます。

解熱剤はできるだけ避ける

服薬注意

解熱剤は実は、体に風邪の原因を長く留まらせることになります。

前述の通り、体が発熱するのは、体温を上げることで免疫を活性化させ、病原体を撃退するためです。

解熱剤は免疫の力を下げてしまうため、なかなか病原体を撃退しにくくなくなります

だから、解熱剤は飲まないほうがいいのです。

詳しくはブログ【頭痛は薬で抑えるのが普通?東洋医学で考えると結構、危険です】に書いてあるので、興味がある方は読んでみてください。

ここで覚えておいてほしいのは、薬は体の免疫機構を阻害する効果も持っている、ということです。

生命に関わる39℃を超える発熱でもなければ、できるだけ解熱剤は飲まずにいたほうが、早く治るし予後も良いことだけはハッキリしています。

これは2011年の冬にインフルエンザに同時に罹った、私と弟が実証しています。

私はインフルエンザ薬の幻覚などの効果が怖かったので飲まず、弟は仕事があるからと飲みました。

結果はどうだったか?
薬を飲まなかった私の熱は3日目には下がり、1週間後から職場に復帰(体力が落ちていたいので、完全ではないですが)。

弟は薬で37℃程度に下がったものの、夕方には微熱が出る状態(東洋医学では潮熱と言います)2週間以上続き、結局ひと月くらい小さな症状が続いていました。

ここから私が学んだことは、風邪薬は飲むと結果的に症状が長引く、ということでした。

まとめ

最後まで読んでくれてありがとうございます。

では最後にまとめて行きたいと思います。

風邪は東洋でも西洋でも、万病のもとなのは一緒
東洋医学では風邪は8段階ある
葛根湯も風邪の段階によっては毒になる
早く治したいなら食べないで水分補給をしっかりして寝る
解熱剤は逆効果

こうしてみると、意外なことも多かったのではないでしょうか?

なかなかカゼが治らないな~って時は、まとめを思い出してもらって、お腹が空く感覚があるまで食べないなどをしてみましょう。

体内エネルギー消費の優先順位が消化>免疫・回復ですから、免疫の力を上げたいなら食べないことこそ、体にとって必要なことなのです。

それ以前に、風邪をひかない体にすることこそ、予防医学としての東洋医学=鍼灸の出番ですから、冷え性や呼吸が浅いなどの自律神経が乱れている方は楽陽堂鍼灸院にいらしてください。

楽陽堂鍼灸院は、地元・葛飾を日本で一番健康寿命の長い地域にしたいのです。

あなたが寒い冬を笑顔で快適に過ごすためのお手伝い、させてください。

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