糖尿病の原因ってなに?鍼灸は有効?東洋医学で治るの?

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ご覧いただきまして、ありがとうございます。
楽陽堂鍼灸院の院長山口です。
今回は糖尿病について、鍼灸師からの所見と改善策をお伝えしていこうと思います。
最後読むと、糖尿病で苦しむあなたの改善のヒントがみえてきますよ。

一旦患ってしまうと、完治がほぼ難しいとされる病気の一つ、それが糖尿病です。

ではこの病気、鍼灸から診るとどんな病気で、どんな原因があって、改善や根治は可能なのでしょうか?

生活のヒント共に、この病気についての考察をしていきますので、最後までぜひ、お付き合いくださいね♪

西洋医学で言う糖尿病って?

糖尿病はその漢字の通り、【尿に糖が出てしまう病気】です。
一般的にはあまり知られていませんが、糖尿病にはⅠ型とⅡ型があります。

Ⅰ型は先天性の病気で、Ⅱ型は主に飲食の不摂生から来ている=生活習慣病の一つです。

糖分は脳による精神活動や肉体活動の主エネルギー源ですので、欠かすことはできない栄養素です。
糖を摂取すると、すい臓からインスリンが分泌され、不要分は脂肪として分解し、体内に取り込みます。

しかし、本来なら全て一度は体内に取り込まれるはずの糖が、なにかしらの理由で尿と一緒に排泄されてしまうのが糖尿病です。

糖尿病を東洋医学的に診ると?

糖尿病を、東洋医学で考えてみましょう。

当院の主施術方法、経絡治療の基礎である、肝・心・脾・肺・腎=五臓で考えていくことにします。

漢字から糖尿病の特徴を読み解く

まずは『名は体を表す』にしたがって、糖尿病を漢字から読み解くことで、その特徴を探っていきたいと思います。

糖からいきますと、(すっぱい)、苦(にがい)、甘(あまい)、辛(からい)、鹹(しおからい=かん)の五つで『五味』という概念で考えます。

糖は当然甘味ですから、『甘』を司っている『脾』(広義で消化器全般)に、関連していることは確実です。

次に尿はほぼ水分ですから、気血水の中で『水』を司っている『腎』に問題があることは、まず間違いありません。

ということで、漢字から当てはめてみると、糖尿病は甘味と水分=脾と腎の異常が大きく関係している病気だ、と考えていいでしょう。

脾と腎の効果はどう糖尿病と関連?

それでは脾と腎には、それぞれどんな効果があるのでしょう?
細かく書くときりがないので、ここでは糖尿病に関係する部分のみを抜粋してみていきます。

脾には効果としてこんなものがあります。

脾の効果

  • 緩ませる
  • 温める
  • 内臓が落ちないように押し上げる
  • 血管が破れないようにする

続いて腎の効果です。

腎の効果

  • 固める
  • 尿を含む全身の水分調整
  • 温める
  • 心臓を冷やす

こんなところでしょうか。

脾と腎の効果で重なっているのが、糖尿病でも重要な部分です。

そう、『温める』機能です。
脾の温める力=脾の気は、食物を気血に気化=変化させるために必要なエネルギーでもあります。

脾の気の働きは、血を血管外に洩らさない作用や、熱が上にあがる性質を利用して、内臓が下に落ちないようにする力にもなります。

腎の温めるは命門の火とも呼ばれ、生命活動そのものを支える熱源のことです。また、腎は水を司り、臓の一番下に位置します。

一番下にあることで、上から落ちてくる水を受け止めて、いらない水は膀胱へ、体に必要な水は一旦、貯蔵します。

貯めた水を、ずっと動き続けている心臓の熱を冷ますための水、として供給したりもしています。
この水も気の力を使って、上にある心臓まで送ることで冷やします。

また、この水は脾にも送られていて、血の原料になったりします。

水は性質上、冷やす効果があるので、腎の効能が相反した効能に感じるかも知れませんが、東洋医学の基礎はなんでも陰陽ですから、この二つの効能で腎自体のバランスを取っているのです。

どうなると糖尿病?

では、この二つの臓がどうなると糖尿病になるのでしょうか?

一番大きく関わるのは、前述の通り二つの臓の共通点である温める効果です。

温める効果の不足

糖尿病に罹った方の多くは、手足が温かく、お腹が冷えています。
熱は全身を循環することが正ですから、熱がお腹に戻れないので、四肢に留まります

すると、自覚として四肢が熱く感じるくらい温かいのです。
当然、熱は上に上がりますから、糖尿病の方はのぼせも感じます。

お腹=内臓が冷えるということは、食物の処理能力の低下を意味しますから、糖分の処理能力も当然のように低下します。

糖尿病に関係の深い2つの臓が弱ると…

先天的インスリン供給不全のⅠ型と違い、Ⅱ型糖尿病は生活習慣病なので、過食が主な原因です。
糖は甘味なので、体を緩める効果があると、先ほど説明しました。

ここでクエスチョン。

あなたがパッと思い付く、糖尿病の方の体型はどうでしょう?
引き締まった筋肉質の体でしょうか?

ほとんどの方は、全身が緩んだ肥満体型を思い出すことと思います。

脾が弱まると

これは糖分の過剰摂取が続いたことで、脾が使われ過ぎて弱り、脾の気の力で体を引き締めておくことができなくなったことを示しています。

また、心身一如ですから心にも影響してきます。

例えば「糖分を摂らない」という決断をしても、すぐに守れなくなってしまうことが多くなるのです。

また、脾は統血といって、血管から血が漏れないようにする作用がありますから、弱まると内出血しやすくなります。
足の細かい内出血や、ちょっとした傷でもなかなか治らないのはこのせいです。

腎が弱まると

糖分摂取が過多になると起こる、とても大変なことの一つが腎が弱まることです。

先ほどもお伝えした通り、腎は水を司り、体に必要な水を体に戻し、不要なものは膀胱に渡します。
この辺は東洋も西洋も似ていますね。

糖分過剰になると腎も緩みきってしまい、水分の分別ができなくなります。

緩みきると、縮むことで持ち上げていた水分が下に溜まり、現代で言うむくみになります。
むくみとして余分な水が溜まってしまうことで、心臓の熱を冷ませなくなり、心臓疾患につながるのです。

また、腎は呼吸にも関連していて、主に吸気を担当しています。
こちらが弱くなると、酸素の吸入量が減りますから、体にいろいろな異常が発生するのです。

さらに恐ろしいことに、腎が弱まると、体温調節がしづらくなります

体温が下がれば代謝や免疫が弱くなるので、ますます糖分の分解サイクルが弱まり、病気になりやすくなります。

糖尿病はありとあらゆる病気につながる

糖尿病はありとあらゆる病気につながる

こう考えていくと、糖尿病がありとあらゆる病気につながることがわかってもらえると思います。

内臓は冷えて活動が悪くなるし、血管は破れやすくなるし、心臓は冷やされないからドクドクしっぱなしになるし、なにより腎が機能を失うので体が冷えて血流が悪くなり…、の悪循環!!

少なくともいいことは一つもありません。

糖尿病が進行したときに、余命宣告とみていいのが人工透析です。
これは腎臓がほとんど機能しなくなったため、人工的に血液を透析機にかけ、血中の糖分を含む不要分を取り除く治療法です。

ここまでくると、もう自身で回復する見込みがないのですから、腎臓の代わりを機械にやってもらうわけです。
人工透析は症状の重さにもよりますが、最低3時間、血管をチューブにつないで透析が終わるのを待ちます。

8時間かかってそれを週に2~3回という方もいて、重症も末期までくると一週間のうち丸1日分をベッドの上で、スマホもいじれず腕を固定されたままただ寝転がっているだけ、という日々を送ることになります。(地獄だ…)

こうならないために、日ごろから飲食物に対して多少、気を付けたいものですね。

糖尿病改善のキーワード「GI値」

もし今、これを読んでくれているあなたが糖尿病で、まだ初期~透析前でしたら、まだ改善の余地があります。

糖尿病は改善というか、しっかりやったら投薬すら不要になります。
改善のためのキーワードが『GI値(じーあいち)です。

現在、日本で主食と呼ばれるものは米(白米)・麺類・パンなどの炭水化物ですが、砂糖などの純粋な糖分も含め、分解されるとすべて糖として分解されるのです。

糖が体内に入ると、血の中に糖が一旦吸収されます。
この血糖値上昇度合いを数値化したものがGI値です。

GI値は主食(米・小麦粉)の食後血糖値上昇指数は氷砂糖の100を基準として、88以上です。
つまり、主食は砂糖並みに血糖値が爆上がり!!GI値の詳しい一覧はこちら

爆上がりしたら、体はそれに応じて適正値に下げようとインスリンをたくさん出します。
これを繰り返していれば、インスリンを作り出す膵臓が、すぐに疲弊することは明らかです。

糖尿病になる方の多くは主食を三食たくさん食べ、砂糖たっぷりのおやつをたくさん食べる習慣がある方が多いです。

大量に糖を取ればそれだけインスリンも大量でますから、繰り返していけばすい臓が疲弊するのが普通です。

インスリンが出せなくなる病気が糖尿病ですから、Ⅱ型糖尿病の方は、いかにインスリンを一度に大量に出させないか?
そして、どうすい臓の疲れを取ってあげるかが、カギを握ります。

ですから、糖尿病を改善する方法は実にシンプルです。

自分でできる糖尿病改善方法3か条

それでは糖尿病改善方法3か条をお教えします。

糖尿病改善3か条
ひとつ! GI値の低い食材を使った食事をするべし!
ふたつ! 運動習慣を身に着けるべし!
みっつ! 食事・水分摂取量を運動量にあわせるべし!

たったこれだけ。
ほんとにこれだけで、やりきれれば糖尿病は医者いらずになります。

①GI値の低い食材を使おう

GI値についてはこちらの表を参考にしていただき、食事を改善してくださればいいと思います。

また、食べるものだけでなく、飲み物にも注意が必要です。
糖分の入っているものは避け、40℃以上のものを飲みましょう。

内臓を温めることを主目的にするので、40℃以上のものをおすすめしています。
そういう意味では冷たいジュースやアイスは言語道断!

糖分が多いですし、内臓冷やすのは糖尿病に向かって一直線です。

②もちろん運動習慣が必要

ふたつめの運動習慣は、できることから始めましょう。
私が初期で推奨しているのは、まず歩くことです。

二週間をめどに、20分間止まらずに歩くことから始めましょう。
止まらずに歩いてみて、足や心臓が痛くなったりしたら10分でもいいです。

大切なのはまずは止まらないこと。
そして、週に三回以上やること。

間違っても最初からジムに通ったり、ランニングをしてはいけません。
ほぼ100%どこか痛めて、運動したくなくなりますから!

ウオーキングを止まらず20分以上できるようになったら、徐々に時間を伸ばして40分くらい続けて歩けるようになりましょう。
それができるようになってから、ランニングやジム通いを始めましょう。

体が運動することを忘れているのが、あなたの現状ですから、まずは二か月かけて運動をするための体を作りましょう

③食事・水分の摂り方に注意しよう

三つ目の食事・水分摂取についてですが、糖尿病患者さんの多くがのどが渇くから、と言ってたくさん水分摂取します。

のどが渇くのは血糖値が高い状態が続くので、薄めようとして水分を欲しがるからですが、冷静に考えてみてください。

水分が過剰になればなるほど、胃腸を冷やし、負担を増やします。
負担が増えて内臓の活動レベルが下がる=水分を尿にする機能も低下します。

むくみが増えるし、水分が過剰にあることで体が冷えていきます。

今、あなたがやらなくてはならないのは、運動で血流を改善し、体を温め、内臓の機能を向上させることすよね?

こう考えれば、明らかにおかしいとお分かりと思います。
だから、あなたは余計な冷たい水分を摂らないようにする必要がある、ってことです。

改善方法としては、一気に大量に水を飲むのではなく、口を潤す程度にとどめましょう。

同様に、食事量は運動する(した)分だけ摂るようにしましょう。
糖分をカットしても、運動量も同じように少なくては意味がありません。

糖尿病に対して鍼灸ができること

糖尿病に対して鍼灸ができること

糖尿病に対して鍼灸ができること。

消化器系の強化
余計な水分を捌く力(排尿)をあげること
体を中から温めること

そうなんです。
鍼灸術は、糖尿病を治すことできません

鍼灸は病気を治す技術ではなく、体を良い方向に向ける技術です。
よい方向に向かった心身を良い状態のままキープする技術なのです。

東洋医学でいう病気とは、気血のバランスが崩れたことによって現れた病的な症状のことをいうのですから、鍼灸は糖尿病に限らず、ほぼありとあらゆる病気に対して有効な技術とも、いえるわけです。

私はいろいろな症状を抱え、ストレス社会を生きるあなたを笑顔にしたい。
笑顔で毎日を暮らしてもらいたい、と思っているのです。

また、当院は住居マンション6階にある、完全予約制・個室のプライベート鍼灸院ですから、お悩み解決までだれにも知られることなく通院できます。

楽陽堂鍼灸院はあなたのライフメディカルパートナーです。

ぜひ一度、あなたの明るい人生のため、ご来院をお待ちしております。

ご予約・お問い合わせは楽陽堂鍼灸院予約ページからどうぞ!

≪執筆者プロフィール≫

山口 三紀夫(ヤマグチ ミキオ)
東洋医学専門鍼灸院「楽陽堂鍼灸院」院長

「鍼灸界の東大」と呼ばれる『東洋鍼灸専門学校』を卒業後、鍉鍼術や経絡治療鍼灸術の先生に教えを受けながら経験を積み、2021年に独立のため葛飾区亀有で「楽陽堂鍼灸院」を開業
子育て支援を目的に鍼灸師が集まって活動する東京スキンタッチ会で講師も務める

≪所有資格≫
・はり師 厚労 179580号
・きゅう師 厚労 179342号
・あん摩マッサージ指圧師 厚労 144191号
・TST(Takahiro Style Technique)鍉鍼術マスター
・機能訓練指導員

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