肩こりと姿勢改善への近道!肩甲骨はがしの有用性を探ってみた

肩甲骨はがしの有用性を探ってみた 肩こり

肩甲骨はがしって、いいみたいだね。
肩こりや姿勢が悪い私は、試してみたいな!

だけど、普通の整体と何が違うの?
どんな効果が得られるのかな?

 こんな声が聞こえてくる今日この頃、肩こりや姿勢の悪さにお悩みの皆さん、こんにちは。

 地元・葛飾を日本で一番健康寿命の長い地域にしたい楽陽堂鍼灸院の山口です。

 今回は鍼師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師の医療系国家資格を3つもつ体のエキスパートである私(山口)が、最近話題の【肩甲骨はがし】についてお話ししていきますね。

 通常の整体との違いは?効果は?肩甲骨はがしゆえのメリットは?

 知りたい方は最後までお付き合いください♪損はさせませんよ!

結論:肩甲骨はがしのメリットは心身調整!

肩甲骨はがし

 肩甲骨はがしと一般的な整体との一番の違いと、そのメリットは一体何でしょう?

 楽陽堂鍼灸院の考える肩甲骨はがしと一般的な整体との一番の違い・メリットは、

一般的な整体が全身への施術を行うことで、身体の調整を行うのに対し、
肩甲骨は、心身全体を調整できる特異点の一つだから
【肩甲骨を調整すれば、心身全体を整えることができる】

ということになります。

 へ?なんのこっちゃって思うかもしれませんが、実際そうなのです。

 世の中全てのことにおいて、ある点(エリア)の影響がほかのエリアに影響を強く及ぼす、ということが多々あります。

 身近な例で言えば、これを読んでいる方の中にも、肩こりをほぐしたら頭痛が軽くなったとか、足の冷えなくなったら腰が楽になった、なんて経験をされた方もいるのではないでしょうか?

 頭痛の例でいえば頭痛という結果に対し、頭痛薬で痛みを感じなくさせる全体的な治療法もありますが、肩こりを解消する=首肩周りの緊張を解くことで症状を改善する、という方法です。

 後者では肩こりという頭痛に関連した特異点を整えることで、頭痛を解消しています。

 これを肩甲骨はがしに置き換えると、肩甲骨はがしを行うと全身が整うので、肩こりだけでなく腰痛などもよくなるし、姿勢がよくなるし、呼吸が深くなって自律神経や心を軽くすることもできる、と解釈できてしまうのです。

 そして、それが可能なくらい、肩甲骨は人体において影響力が強い骨である、と言えます。ですから、健康はがしを一度は受けて欲しと思っているのです。

 それがなぜなのか?一つずつ、ひも解いていきましょう。

肩甲骨には17種の筋肉が付いている!

肩周りの筋肉

 まずは筋肉の視点から見ていきましょう。

 肩甲骨、あの背中にある平べったい骨には、なんと17もの筋肉がついています。

 これらの筋肉は、日常の動作や姿勢をサポートしています。しかし、これらの筋肉が弱まったり固くなっりすると、肩こりや姿勢の悪さなどが生じます。

 実際に17の筋肉がどこにどんな風に付いていて、どう作用しているのか?を解説してくれている動画がこちらです。

 どうですか?こんなにたくさんの筋肉が、この背中のこの小さなエリアを守ってたくさんの運動の補助をしてくれているのです。

 全部覚える必要もないので、17の筋肉のうち、大きな作用をもつ筋肉を7個ご紹介します。

  1. 菱形筋(Rhomboid): 菱形筋は肩甲骨の内側に位置し、肩甲骨を背中に引く役割を果たします。
  2. 僧帽筋(Trapezius): 僧帽筋は大きな筋肉で、上部、中部、下部に分かれています。肩甲骨の運動に関与し、首、肩、背中の動きを制御します。
  3. 大円筋(Deltoid): 大円筋は肩の周りに広がる三角形の筋肉で、肩甲骨と上腕骨を結びつけます。腕の挙上や前腕の回転に関与します。
  4. 広背筋(Latissimus dorsi): 広背筋は大きな背中の筋肉で、肩甲骨を下に引いたり、腕を体に引き寄せる動作を担当します。
  5. 小円筋(Rotator Cuff Muscles): 回旋筋群は、肩甲骨周りに位置する4つの筋肉で構成されています。これらは肩の安定性を提供し、腕の回転を制御します。
  6. 上腕二頭筋(Biceps brachii): 上腕二頭筋は上腕に位置し、肩甲骨とも関わりがあります。腕を曲げる役割を果たします。
  7. 三角筋(Serratus anterior): 三角筋は肩甲骨の外側に位置し、肩甲骨を前方にスライドさせる動作に関与します。

 動作を太文字にしてあるのですが、7つの筋肉だけでこれだけの動きの補助してくれています。

 肩甲骨の周囲が固くなる=腕や首の動きが悪くなる、というは一目瞭然ですね。

肩甲骨に関連する重要な2つの骨

肩付近の骨

 腕と首との連動性以外で、肩甲骨はがしを行う上で重要なポイントが2つあります。

 実は、肩甲骨は体幹と直接、繋がっていないことをご存知でしょうか?

 先ほどの動画をご覧いただくとわかるのですが、肩甲骨は体幹の骨(肋骨や背骨など)と関節を作っていません。

 肩甲骨は体幹の上背部にプカ~っと、浮いている状態の骨で、仕事は主に腕を動かす補助ですが、肩甲骨が関節を組むのは、【上腕骨】と【鎖骨】の2つだけなんです。

 その一つ目の上腕骨。これは力こぶなどで有名な部分なので、場所がわかりやすいですね。俗にいう二の腕の骨です。

 もう一つの鎖骨。この鎖骨が肩甲骨はがしにおいて、重要な骨なのです。

 鎖骨は胸の上の方の胸骨の横にあるラグビーやアメフトの選手が折りやすい骨の一つですが、S字で平べったい骨です。

 一般的な生活をしていて折れることはほぼないですが、形状・性質ゆえに柔軟性はあるのですが、もろくもあります。

 鎖骨はいわゆるデコルテラインで、鎖骨下筋という鎖骨を内側・下側に引く筋肉や側頭部の乳様突起から出ている胸鎖乳突筋がくっついている骨でもあります。

 鎖骨の内側は胸骨(ネクタイみたいな骨)、外側は肩甲骨と関節を組んでいて、肩甲骨と上腕骨が関節を組んでいるので、鎖骨が折れると、100%腕を上に上げることができなくなっていまうのです。

 肩周辺における運動は、鎖骨と肩甲骨と上腕骨の3つの骨と、付随する筋肉の運動によって行われます。

 ここからわかることは鎖骨や上腕骨周辺が固いと、肩甲骨はきちんと動けない、といういうことです。

肩甲骨がはがれないと、心身の健康への危険がある

肩甲骨が動かないと心身の危険にもつながる

 さ・ら・に、重要なことが、あります!

 それは、鎖骨が動かないほど筋肉が緊張すると、肩甲骨も動かない=肋骨の動きを阻害・圧迫する、ということ!!

 これは位置的な関係で、左右の肩甲骨間の筋肉が締まることで背中側が、前鋸筋などの位置的に肋骨を側面から、鎖骨が前から肋骨を圧迫することになるのです。

 これはつまり、肩甲骨の動きが阻害されると呼吸が浅くなることとなります。

呼吸が浅いと体は冷え
⇒自律神経は交感神経優位になり
⇒余計に筋肉の緊張を生む
⇒姿勢がますます悪くなる
⇒腰痛の原因になり
⇒日常生活に支障がでます。

 肩甲骨と鎖骨、上腕の連動性が低下することで、腕が上がらなくなっていき、最悪四十肩・五十肩へ…、という最悪のシナリオも考えられるのです。

 肉体的症状だけならまだいい方です。

 呼吸の浅さはメンタルや休息へも影響を与えますから、寝ても疲労が取れない、やる気が起きないなどの自律神経失調症の症状へとつながってしまう可能性すらあります。

 現に、楽陽堂鍼灸院の患者様でも、自律神経の乱れが強い方ほど日常呼吸が浅く、意識的な腹式呼吸ができない、などの状態になっているのです。

 心身一如(心と体はつながっていて同体である)の考え方すると、体の悪症状が心へとつながっていくことは、自然の摂理と言えます。

 たかが肩甲骨の動きが悪い程度、と侮ってはいけない理由がここにあります。

肩甲骨はがしの有用性7選

 これらの理由から、あなたの肩甲骨をしっかりと普段から動く状態にしておくことが、よいことであると理解していただけたのではないでしょうか?

 肩甲骨はがしの有用性を、一旦ここでまとめておきます。

肩甲骨はがしの有用性7選
①首肩こりの軽減
②腕の動きがよくなる
③姿勢がよくなる(腰痛予防)
④呼吸が深くなる
⑤疲労回復
⑥頭痛の予防
⑦メンタル/自律神経系疾患の予防

 ほかにも細かくピックアップすればたくさんありますが、大きなところではこの7つでしょう。

 これを読んでまだ肩甲骨はがしをやらない理由はない、と思います。もちろん、鍼灸や整体を組み合わせると、よりよい効果を発揮することは間違いありません

自分でできる肩甲骨エクササイズ

ストレッチ

 では、肩甲骨の動きを自然に戻すにはどうしたらいいのでしょうか?

 ガチガチに固まってしまっているなら、最初はプロに任せるのが一番なのは言うまでもありません。

 ガチガチな状態で急にエクササイズを始めると、けがをする場合もありますから、数年単位で肩甲骨周辺の異常を感じている方は、まずは短期集中でプロにほぐしてもらうことを、強くオススメします。

 ある程度*動くのを確認できている方なら、下記のようなエクササイズ方法があります。*【ある程度】の基準は、後ろに手を回して自分の指先が肩甲骨に触れられるか否か(はがれるかは別)

 自分の指先が肩甲骨に届いてないな~って方は、まずはしっかりとプロにお願いしましょう。自分でやっても初期は特に効果薄いので、あきらめてやめちゃうのがオチです。

 私がオススメする肩甲骨を自分で動きやすくする方法を、Press、Release、Extend、Pulseと頭文字を取ってPREP法と名付けました。

 この方法を使った肩甲骨はがしは、手軽にできるエクササイズでありながら、肩甲骨周りの筋肉を刺激し、緊張をほぐして正しい姿勢をサポートさせるので、効果は抜群です。

【楽陽堂鍼灸院流】肩甲骨はがしエクササイズPREP法

  1. Press(押す): 肩甲骨周辺の筋肉にやさしく圧力をかけます。これにより筋肉が温まり、血流が良くなります。背面は寝転がってテニスボールやゴルフボールを使ってじっくりと体重で押圧と、筋肉がほぐれやすくなります。鎖骨周りを押すときは、親指以外の指で軽く抑える程度で十分です。
  2. Release(解放): 押した後、指や手を使って軽く揉んだり撫でることで筋肉を解放します。これにより緊張がほぐれ、柔軟性が増します。背面は届く範囲を広げるイメージを持ちながら、届くところは軽く揉みほぐします。上腕や鎖骨周りも忘れずに。
  3. Extend(伸ばす): 肩甲骨を広げ、背中や胸、首の筋肉を伸ばします。これにより姿勢が改善されます。ヨガの猫のポーズなどを参考に肩甲骨を意識しながら、体感の全後側面をストレッチしていきましょう。
  4. Pulse(脈動): 軽く脈動させることで、筋肉の疲労を軽減し、血行促進を助けます。1~3をやっていると、軽い運動なるので心拍数が上がったり、血行がよくなるのでぽかぽかしてくるでしょう。まずは軽い運動習慣をつけるのも、肩甲骨を動かすために必須です。

 自宅でPREP法を行うのに、特に背面の補助をしてくれる道具を一つ、ご紹介しておきますね。


 これの上でゆっくり呼吸するだけでも、かなり肩甲骨の動きを回復できます。

ポールを使った運動として2つご紹介
①肩甲骨の下あたりに横向きに入れて万歳を30秒
②背骨に合わせて縦に入れて、腕を上回し下回しそれぞれ3~5回ゆっくり回す
※ポイントは呼吸も動きもゆっくり大きく、です。

まとめ

 いかがだったでしょうか?

 肩甲骨はがしが有効な日常生活の質を上げる方法であり、健康のための有効な手段である、と多少なりともお分かりいただけたことかと思います。

 プラスして女性にとって肩甲骨はがしのメリットは、デコルテラインがきれいに見えることと、首肩の位置が正しくなり、姿勢がよくなるので小顔に見えることです!

 やらない理由、ありませんね!

 さて、全体をまとめると…

①肩甲骨には17もの筋肉がついている
②鎖骨・肩甲骨・上腕骨の三つの骨の連携が必須
③肩甲骨はがしを受けると、全身の筋肉が整う

肩甲骨が動かないと、自律神経の乱れにつながる

ということでした。

 最近呼吸が浅いな、とか、肩こりが強くなってきたな、というのは、あなたの体と心が疲れてきたサインです。

 これを見過ごしていると、重症化してサインに気づかなくなり、良い状態になるまでかなりの時間と費用が掛かってしまいます。

 まだあなたが不調を感じられるのであれば今のうちに、もう手遅れかも…と思っているなら、できるだけ早く回復曲線に乗せる必要があります。

 楽陽堂鍼灸院はいつでも、あなたの心身の健康のために存在しています。

 あなたにお会いできるのを楽しみにしております。

早く治療を始めて、早くよい日常を手に入れましょう!
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