ストレスを減らす考え方

自律神経

 ストレスを減らすには考え方を変えることが一番です。

 ストレスを減らす方法、というと、気分転換をしたり、環境を変えたり、良く休む、といったことも有効な手段。ですが、それよりももっと根本的に、そして効果的にストレスを減らす方法があります。それは、考え方を変えること。

 こんにちわ。おなじみ、東京亀有楽陽堂鍼灸院。そこで美容と健康部門のセラピストをしています、紫檀(したん)です。(私のプロフィールはこちら) 
 私の経験談を話すことで、みなさんの役に立てば、というお話、3話目です。 
 第1話
 第2話


老化とストレスの関わり

考え方を変える、というと、
 そんなことムリ!
 そんなことで、ストレスが減らせるわけがない!
 と思う方もいるかもしれません。

 ですが、これは私が何十年もかけて辛い人生に苦しんで、見つけた方法。
 つまり、他の方法ではどうにもならなかったけど、これをやったらストレスから抜け出した。という方法です。
 辛い人生でしたが、なんとなく生きていたらなんだかうまくいくようになった、ということではなく、「このストレスを減らすためにはどうしたらいいのか」をずっとずっと悩んで考えて、知識を得て、トライ&エラーして、自分のものにしていったのです。

 ちなみに、何故これがマイナス20歳と関係があるのか、疑問に思う方もいるかもしれません。

 そこで、一つ、『老化』のお話を先にしておこうと思います。

 医療用語の『老化』というのは、人間だけでなく、生物が加齢によって衰退していく、不可逆的な変化のことを言います。これはどんなに抗おうと思っても抗えない、自然の法則、節理ですね。
 しかし、これに抗おう、というのが『アンチエイジング』という言葉。よく美容に使われますが。
 でも、現在のところ、どんなに抗ってる、といったところで、それは『老化の進みを遅らせる方法』をとっているにすぎません。
 それはどういうことか、というと、私たちが生きる中で、『老化を加速させていることを減らす』ということに過ぎないのです。
 ですから、根本的に老化のスピードに影響を与えられているのかどうか、というと、私は疑問なのですが…。

 とにかく、『アンチエイジング』というのは美容に限ったことではなく、『老化を加速させているものを減らす』ことで、『できるだけ良い状態を維持する』ことは可能、ということです。

 それでは、人間の身体のことを考えた時、現在では『病気の大部分はストレスからきている』と言う医師、専門家も少なくありません。
 そのストレスが減ったら、人間はどうなるでしょうか?体が元気で、心も元気。それを、幸せ、と呼ぶのではないでしょうか?
 幸せの反対はなんでしょうか?不幸、ですね。

 ということは、不幸とストレスの量は比例していて、幸せとストレスの量は、反比例している、と言えるのではないでしょうか?

 そこに気づいた時、ストレスと幸せと健康は、切っても切れない関係。それどころか、ストレスをなんとかしないと、健康にも幸せにもなれない、と気づいたのです。

 ということで、ネタ明かしをしてしまうと、私のマイナス20歳になる方法、というのは、イコール、ストレスを減らす方法です。

ストレスを減らす考え方

 といっても、以前の私のような一般的な人たちが、ストレスの本当の怖さを知らないのは仕方ないことだとも思います。
 私も今だからこそ、散々調べた上の結論として、「ストレスは溜めてはいけない」「ストレスは万病のもと」だと心底身に染みてわかったことですから。
 ここで、もう一つ、ストレスについて知っておく必要があります。

「何をもって」良い、悪いの判断をするのか

 前回のお話しでご説明したように、「ストレス」には、良いストレスも、悪いストレスもあります。
 本書では、良いストレスを、心や体に良い作用をもたらす刺激のこと。
 悪いストレスを、心や体に悪い作用をもたらす刺激のこと。を指します。

 はじめに大切なのは、「何をもって」良い、悪いの判断をするのか、ということです。

 例えば、「心に良い作用をもたらす」=「その時嬉しいこと、楽しいこと」だ、と思いがちですね。
 ですが、私たちは、その時の気分で「~したいな」と思う通りになれば、うれしい、楽しい気分になり、「嫌だな」と思えば、それは悪いこと、と定義づけします。

 しかし、それは心だけの動きであって、必ずしも、イコール体も喜ぶこと、とは限りません。

 飲食を例にすると、わかりやすいと思います。
 「ケーキをホールで食べたい!」
 と思ったとします。
 この通りに実行すれば、「おいしい!うれしい!」となりますよね。

 それでは、ケーキをホールで食べることは、心にとって良いストレスなのでしょうか?

 それを判断するには、食べた後に私たちの体はどうなるか、をイメージする必要があります。気持ち=心は嬉しい、と感じますが、その直後から血糖値が爆上がりです。
 体にとっては悪いことであるのは当たり前ですね。
 このように血糖値が爆上がりした場合、メンタルはどうなるか、ご存じでしょうか?

 食後1~2時間以内に血糖値が急激にあがると、私たちの体は幸福感を感じるホルモンを出すので、幸福感を感じます。これが、甘いものを食べた時に感じる幸福感や、一時的に元気になる「気がする」体の仕組みです。
 その後、2時間後くらいに、今度は血糖値が急降下。

 そこでメンタルはどうなるでしょうか?

 鬱症状のようにひどく落ち込んだり強い眠気が出たりします。「血糖値スパイク」という言葉を、どこかで聞いたことがあるかもしれませんね。
 このように糖分やカロリーの高い食事をした時は、血糖値と共に気分も急上昇・急降下するので、精神的に不安定になります。それが繰り返されると、普段から精神的に不安定な状態がデフォルトになってしまいます。

 それでは、精神的に不安定、というのは身体の中ではどういう状態なのでしょうか?

 私たちは、幸せ、うれしい、と感じるときにも、悲しい、つらい、と感じる時にもホルモンが出ます。それらの調節をしているところは自律神経です。

 自律神経は、身体の様々な調整作用を行っています。心臓を鼓動させたり、呼吸をしたり、代謝や体温調整etc…。そのたくさんある機能はそれぞれが独立して働いているわけではありません。うまい具合になるように、シーソーのようにバランスを取りながら働いているのです。
 そのたくさんある機能のうちの、糖に関係する機能が乱れたとしたら…ほかの機能も乱れてしまいそうだと、想像つきますよね。
 つまり、精神的に不安定=体も不安定、ということです。

 それでは、このような刺激を与える「食べたいものを食べたいだけ食べる」ことは「良いストレス」と言えるでしょうか?

心と体はつながっている

 『心と体はつながっている』と言われるのは、私たちが普段、身体とは別物だと思っている『気持ち』や、『感情』も、ホルモンの分泌の関係と、脳神経の伝達の状態で作られていることがわかってきたからです。

 実は、鍼灸の理論である”東洋医学”は数千年も前からできあがっている理論ですが、そこでは『心身一如』という言葉があります。これも、心と体は同一である、という意味。
 東洋医学の理論は、エビデンスのないおまじない的なものにすぎないと思われがちですが、最近では、それが科学で証明され始めています。

 ですが、そういった研究は専門家にお任せするとして。
 私たちが、私が、あなたが考える必要があるのは、自分がどうしたら幸せになれるのか、ということですよね。

 良いストレス…心と体にいい作用をするストレスとして、いったい何があるでしょうか?

 ぜひ、考えてみてください。


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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