しんどくて辛くて、逃げたくて、でも変わるわけがないと諦めて絶望していたのは、約40年という期間でした。
5分歩くのも疲れるくらい体力がなく、ネガティブまみれで自分が大嫌いで何もうまくいかなくてお金がなくて、面白くもない仕事をして、世の中で好きな人間は自分が産んだ子どもくらい。
いつも疲れてネガティブなことを考えていました。
しかし今は、いつでも幸せで楽しくて、朝張り切って行く仕事に生きがいと誇りを持っていて、やりたいことも叶えたい夢もたくさんあります。夫婦仲もよく、他にもたくさんの好きな人ができて、人と楽しい時間が過ごせるようになりました。
このように、私の人生が変わるまでに、どれくらいの時間がかかったと思いますか?
こんにちわ。おなじみ、東京亀有楽陽堂鍼灸院。そこで美容と健康部門のセラピストをしています、紫檀(したん)です。(私のプロフィールはこちら)
私の経験談を話すことで、みなさんの役に立てば、というお話、4話目です。
第1話
第2話
第3話
変わるきっかけは音楽だった
私が変わるための行動にとりかかったきっかけは、
「好きなアーティストのライブを楽しむだけの体力が欲しい!」
という思いでした。…と言ったら、おかしいでしょうか?
私がその頃好きだったのは、海外のパンクロックバンド。『THE OFFSPRING』というバンドです。
彼らの音楽が大好きで、よくCDを聞いて、様々な鬱憤を紛らわせていました。
そんなある時、彼らが来日ライブをすることになったのです!
それはもう、絶対行きたい!
でも、私には大きな障害がありました。
音楽ライブというと、特に海外の来日ライブともなると、ライブが約3時間。
加えて電車で現地に行って帰ってくる必要もあります。
しかし。
私はその頃、5分歩くのも嫌なくらい、体力がなかったんです。
出産をしたというのもありますが、『体』というものを、まったく意識したことがありませんでした。その上、運動嫌いだったし生活リズムもめちゃくちゃ。おまけにメンタルもヨレヨレな状態です。
その頃受けた血液検査で、
Hb6。
という数値をたたき出しました。
少し説明すると、Hbとは、体内の血液の量のことです。成人女性で正常なのは12~14。
つまり、普通の半分くらいしかない、ひどい貧血状態だったのです。
なにせ、入院して輸血してもいいくらいの数値です。
そりゃ、歩いて5分で疲れます。
しかも、それがわかって一度は病院に行ったのですが、血を増やすために鉄剤を出され…すぐ便秘になるという副作用が出てしまい服用を諦め、放置していたんですね…(笑)。
その件からしばらく経って、ライブに行きたいと思った時に、最初にやらなきゃ、と思ったのは
3時間のライブと、移動の時間をしっかりとこなせる体力が必要だ!
その頃はまだ看護師にはなっておらず、医療知識もほとんどありません。
ですが、貧血だと運動ができない、ということは知っていたので、貧血を改善して運動をして体力をつけなければいけない、と生まれて初めて運動に対して前向きに取り組む気になったのです。
ただ食べるだけじゃダメなんだ
この経験は、私の食生活について、大いに考えさせられることになりました。
私はもちろん食べてはいました。好きなものを好きな時に好きなだけ食べていました。
といっても、私は元々食べ過ぎてしまうよりは、食べなさ過ぎてしまうタイプ。
油物や甘すぎるものは得意じゃなくて、食材としては好き嫌いはそれほどありませんが、味が好みでないと受けつけません。
残りものがもったいないから無理して食べるのもできないし、我慢して好みじゃないものを食べきる、というのもできません。
ストレスがあると食べる気がなくなってしまうので、時々無理やり食べることもありました。
そういうタイプが、好きなものを好きな分だけ好きな時に食べる。
というのを風にすると、痩せ過ぎになるのです。
そのため、簡単に栄養失調気味になりますし、重度の貧血にもなります。
そこで、まずはちゃんと食べようと、と思い、一日三食、しっかり食べる、というのを目標にしました。ご飯と、肉を中心に、野菜はそれなりに。
しかし、これにも落とし穴がありました。
体力をつけなきゃ、と思うと、「がんばって、栄養やカロリーがあるものをいっぱい食べる。」ということをしがち。
しかし、私のように食が細いタイプがこれをやると、逆に食べ過ぎて消化器に負担がかかり、余計に体調を崩します。
今でこそ、きちんと正しい食べ方をしているため、あまり体調を崩すことはありませんが、この頃はよく無理に食べ過ぎて顔が黄色くなって、だるくなり吐き気がでて寝込む(その間食べられないのでさらに痩せる)というのを繰り返しました。
とはいえ、それまで無頓着過ぎたのが少しは意識するようになったので、少しずつ食べる量も体重も増えていったのです。
思い返すと、私が30代前半だったこの頃。
パソコンが少しずつ出始めていましたが、まだまだ普及率は高くなく、ネットで検索、という概念もなかったのもあって、ちゃんとした情報収集はほとんどできなかったなぁ。
ゼロからの運動習慣
体力つける方法として思いついたもう一つが運動です。
とはいえ、歩いて5分でぐったりする私が、まともな運動などできるはずもありません。
15分歩く、というと、もう行ったきり帰ってこれないかもしれない、と本気で不安になるくらいの体力でした。
仕方ないので、5分から気が向いた時に家の近所を散歩をすることにしました。
主人が休みの時は、主人が「ほら、行くよ!」と、まるで犬の散歩のように私を引っ張り出してくれました。
その時の歩く感覚を、今でも鮮明に覚えています。
その頃は、5分だって歩くのが嫌だったので、移動は全て自転車でした。
ですから、久しぶりにちゃんと自分の足で歩いた時のスピードの遅さに、とても驚いたのです。
「あれ?歩くのって、こんなに遅かったっけ?」
と。
自転車と比べたら、そりゃあ当たり前なんですが、自転車のスピードに対して、徒歩の遅いこと遅いこと。
徒歩で15分くらいかかる目的地まで行くのに、こんなスピードじゃ日が暮れちゃうんじゃないか、と、本気で心配になったくらいです。
それでも、だんだんと歩けるスピードはあがり、距離も15分、30分、と伸びていき、今は2時間くらいでも歩くとなっても驚きません。
それと並行して、家の中でも運動を始めました。
はじめは、好きな『THE OFFSPRING』の曲に合わせて、踊ること(笑)。
なにせ、5分歩けない体力では、10分くらい立っているのも辛いものです。
パンクロックの曲は、だいたい一曲3分~長くて4分。
その間、立って、音楽に合わせて、ライブに行っているのを想定して適当に踊る。
はじめは、1曲でも完走できませんでした。でも、それが2曲、5曲、やがて30分くらいは立って曲に合わせて体を動かすことができるようになってようやく、筋トレなどの運動らしい運動を始めました。
< 次回 40代は絶望期 >
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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