肩こりがなかなか良くならない…
冬は更に肩こりが酷くなって大変…
寒さを感じる季節は、肩こりの季節なのよ…なんて、お困りのようですね??
私は地元・葛飾を日本一健康寿命の長い地域にしたい、楽陽堂鍼灸院の山口です🌿
肩こりは男性よりも女性によく見られる症状であり、その原因の一つに筋力や月経などの性差に加え、血行不良が考えられます。
このブログでは、西洋医学と東洋医学の両面から、なぜ肩コリは女性が多いのか?のなぞに迫り、どう解消していけばいいのかを明らかにしていていこうと思います。
あなたのつらい肩こりが、少しでも良くなりますように…。
結論:女性の肩こりの大半は血行不良
西洋医学の観点からすると、女性が肩こりになりやすいのは、大きく2つの理由があげられます。
1つ目は筋力で、2つ目は乳房があること。
冗談でもなんでもなく、この2つが男性よりも女性の肩こりが強くなる原因です。
コリは現代医学では【なぜコルのか?】はわかっていませんが、少なくとも、上記の理由で肩周りの筋肉に負荷がかかりやすいことで、血行不良を呼んでいることはわかっています。
東洋医学の観点からすると、あなたは月経関連でお困りのこと、ありますか?
PMS(月経前症候群)や周期の婦人、塊、痛み、食欲の増減、落ち込みなどなど・・・。
これらがあるなら、肩こりの原因の一つはやはり血行不良です。子宮状態の悪さ、と言い換えてもいいかもしれません。
東洋医学では、血行を司る肝が筋肉や目を担当しており、子宮は血のたまり場と考えているのがその理由です。
肝が弱る原因は後述しますが、肝が弱る=血流が悪くなり、筋肉の動きが悪くなり気滞(気の流れがわるくなった状態)になるので肩がコルと考えられます。
医学の東西を問わず、血流が肩こりに大きく影響しているのは、どうやら間違いないようです。
西洋医学の視点から肩コリと血行を考える
さて、それではまず、西洋医学の視点から肩こりと血行の関係を見ていこうと思います。
肩部における血行不良は
⇒血管の収縮や血流の減少によって引き起こされ
⇒肩周辺の筋肉や関節に十分な酸素と栄養を供給できなくなり
⇒肩こりになります。
これってでも、肩がコルのが先か血行不良が先か…で、堂々巡りな気がしなくもありません。
女性の場合は先にあげたとおり、男性に比べて2つの理由が肩こりへと直結します。
女性の方が肩がコリやすい原因2選
1️⃣筋力が男性に比べて少ない
2️⃣乳房があること
この2原因は密接に繋がりがあり、筋力が少ないことで乳房の重さを支えるのが難しいため、男性よりも前傾姿勢になりやすいという側面に繋がります。
それでなくても前傾姿勢になりやすい上に、近年ではPCやスマホでの仕事が増えたことで、前のめりに頭がでることと腕を前に出していることが多いので、余計に肩への負担が増えています。
腕の重さは片腕で、5~6kgほどです。この腕を引き上げている筋肉は、首の後ろにある肩甲挙筋と僧帽筋や菱形筋です。この3つの筋肉に運動不足や肩の使いすぎ、長時間の同一姿勢、姿勢が悪いなどの原因で疲労がたまり、肩こりを起こします。
NHK健康チャンネル:肩こりの原因は?心筋梗塞や狭心症の可能性も?
人間の頭は個人差はありますが、スイカ1個分(5〜6kg程度)もの重さがあると言われています。それを支えている筋肉に負担がかかるのは当然のこと。
ハレバレ:女性特有の肩こりとは?
このように、女性でも両腕と頭の重さは合計で15~18kgあり、同じ姿勢を保つことの多い現代人に肩コリが多いのは当然なのです。
プラスして、平均Cカップの現代女性は【胸の重さ、なんとCカップでペットボトル約1本分(500ml)】だそうです。(プレスリリース/ニュースリリース配信の共同通信PRWireより)
前に引っ張られるということは、倒れないように後ろに引く筋肉が必須。肩周辺で言えば、首から背中にかけての筋肉は常に、緊張していなくてはならない=血行不良に繋がります。
血流は心拍だけでなく、筋肉の収縮によってその多くを担保されますから、筋肉が緊張し続けることは、やはり、血行不良に繋がります。
こんな風に、西洋医学の見立てで考えると、現代人のPCやスマホ偏重の働き方は、人間工学で考えても異常であると言わざるを得ません。
東洋医学の視点から肩コリと血行を考える
今度は楽陽堂鍼灸院の得意とする、東洋医学の視点から考えてみます。
東洋医学における前提条件として、人体は気・血・津液(き・けつ・しんえき)の3つの要素がうまく絡み合い、寒熱や心身のバランスを取ることで、正常な活動を行っています。
肩コリに大きく関連するのは気と血で、気血とまとめて話すこともあります。
気血それぞれの関連が強い前提として、気は熱・活動であり、血は栄養・精神の安定をもたらしているとしています。
そして、血流は血を蔵する(ぞうする)肝が、疏泄(そせつ)という、体全体の流れを補助する力に大きく関与*されています。
*注:血流は心や肺の気の力なども大きく関与しますが、血流の観点からブレるので、今回は除外して考えていきます。
東洋医学で考える血流の力
さて、この疏泄の力を持つ肝は筋肉や目も担当し、発陳(はっちん)という力で気血を上へ横へと発展させる力も持ちます。
そして、重要なことに、肝は五感と呼ばれる5つの感情の中で、怒の感情を司ります。怒ると頭に血が登って真っ赤になるのは、肝の力が強烈に動くことで、血が一気に過剰に登って行くからです。
東洋医学の考えでは、血流は経絡と呼ばれる気の通り道を気が流れる力を利用して、手足の末端まで流している、としています。
気血は一緒になって全身を巡るということですが、これが肩コリとどう関連しているのでしょうか?
怒の感情は小さいものなら、イライラでありストレス状況下で感じる感情に分類されるのです。
ストレスを感じると血流が早くなり、血の栄養をどんどん消耗します。すると、血の力が弱くなるのですが、イライラしている時は体が緊張するので、気血の流れがどんどん早くなりますよね。
これでは血は減り、気は増えるという構図が生まれてしまい、血流がうまくいきません。
血と一緒に流れていた気は流れが悪くなり、気滞(気が流れにくい状態)になってしまうのです。
気は熱とお伝えした通りですが、発熱したら足が熱くなる人がいないように、上へと登って行きますが、人体の上の鍋蓋は肩です。
肩から首周辺に登った気は更に気滞を産み、血が流れて来ないので筋肉は栄養が足りずに固くなり、気滞による余分な熱は更に、筋肉に蓄えられている津液を消耗させる=コリになってしまうのです。
この視点から考えると、東洋医学で考える肩こりは、目の疲れやストレスによる血流の悪化が産んだ、気滞だといえます。
こうしてみると、東洋医学でも西洋医学でも、やはり血流不足は肩コリの大きな原因の一つになっている、といえます。
東洋医学で考える月経と肩コリの関係
女性においては月経も、肩コリに大きく関連しています。
月経は子宮に集まった血液を排出する行為です。正しい月経ではほぼ痛みを感じず、塊もなく、周期は安定しています。
ところが、肝の異常がある方は必ず月経に何かしらの異常があります。
それもそうでしょう。だって、肝は血を蔵し血流を司りますから、同じように血の集まるところである子宮が、肝の働きとリンクしていないわけがありません。
PMSがある方は血が足りなかったり、塊は病理産物である瘀血(おけつ)として排出されたり、血が足りない・多すぎるなら不順になります。
例えばPMSの方なら、血が子宮に集まる量が少ないので、空いた空間に気が集まるので、熱が多くなります。結果として、上に上がった熱がイライラを増長させ、肩コリも強くなるのです。
このタイプの方は、月経が始まると出血により子宮内の気も巡るので、肩周辺に溜まっていた気が巡りイライラや肩コリも少なくなります。
PMSを例に上げましたが、月経痛も塊もそれぞれにメカニズムがあり、それぞれが異常であり改善できるものですので、強い症状をお持ちの方は早めにご相談ください。
当院に通院された月経関連症状の患者様のうち、しっかり通って頂いた方の多くが3~6ヶ月で大きく改善しています。
詳しくは、生理痛・婦人科コース概要をご覧ください。⇒生理痛・婦人科コースのご紹介
楽陽堂鍼灸院の考える肩コリ解消法
肩コリのメカニズムがわかったので、今度は解消法を考えて行きたいと思います。
西洋医学・東洋医学における女性の肩コリ原因はこちらでした。
女性の方が肩がコリやすい原因
西洋医学
1️⃣筋力が少ないによる、背面の筋肉への強い負荷
2️⃣乳房があることで、前重心になり背面への負荷増
⇒筋緊張による肩付近の血流不足
東洋医学
1️⃣肝の疏泄の力が落ちたことによる気滞
2️⃣月経と関連した血流の弱体化
これらから考えると、どうやらストレスを発散し、血流を良くすることが、肩コリの解消に一番の手であると結論づけられます。
負荷=ストレスですから、肝の疏泄の力が弱まったことによる血流不足で、余計に筋肉が固まったりしますし、月経に関連したホルモンバランスや血流の乱れによっても、首肩周辺への気滞が進みます。
結局のところ、目の使いすぎに注意しながら適度に画面から目を離し、ストレッチなどをして、首肩周辺の血流を良くすることが、肩コリ解消に最もよい手段だということになります。
女性はさらに、貧血や月経の状態を整えることが大きなステップです。
月経の状態が悪いと、気滞を強くする原因ばかりが増えますから、運動だけでなく食事内容や生活リズムにも気をつけていきましょう。
具体的な運動法や食事内容、生活環境などについては、他のブログでも紹介していますので、ぜひご覧ください。
背面や腹筋などの体幹の筋肉を適度につけるのもよいですが、これにはなかなか時間がかかるので、楽に姿勢を保てるような工夫も必要ですね。
狂ってしまった姿勢を正すためには、肩甲骨の動きを正常にすることがとても大切です。
そうはいってもヨガ教室やジムにはなかなか行けず、毎日運動する時間がない忙しい方向けに、肩甲骨を動かすことに特化した、タオルを使った一回5分のワークを動画でご紹介します。
一日おきでもいいので、まずはやってみましょう。初級編を紹介しますので、まずはしんどすぎない程度にやってみてください。
動画の中でも解説していますが、肩甲骨が動かないと、メンタルにも影響を及ぼします。気なる方はチェックしてみてくださいね。
まとめ
肩コリの背後には複雑なメカニズムが潜んでいます。メカニズムがわかっても、これまで書いてきた通り、血行が悪くては何も問題解決しません。
西洋医学と東洋医学の双方の視点から考えることで、より肩コリへの理解が深まり、それに基づいた適切なケアが可能です。
体を動かして血流を改善することは、月経の改善にも繋がりますし、なによりもストレス解消の観点からも血流を良くしてくれます。
まずは信じて体を動かすことと、性差である月経関連の症状改善がなによりも大切です。
紹介した動画のような簡単なものから初めて、日常に運動習慣を取り入れましょう。
症状が重たい方は、まずは鍼灸を受けてもらい、内側からのストレスケアと血流改善を行うことをおすすめします。
特に楽陽堂鍼灸院の鍼灸術は、気血のバランスを整えることで、心身のストレスを発散し、自律神経を整えることに特化しています。
日常生活におけるアドバイスも行っていますので、ぜひ一度お試しください。
あなたが肩コリから解消され、笑顔で毎日を暮らせる心身作りのお手伝いをさせてもらえたら、とても嬉しいです。
お会いできるのを楽しみにしています。
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