運動不足がネガティブ思考を作る

自律神経

 私は「生きる苦しみをなんとかしたい」 と考えはじめてから、まずはメンタルを鍛えることに着目しました。そのための方法を探すうち、睡眠をしっかりとるのと同時に、もう一つ有力な情報を得ました。
 それは「筋肉とメンタルが関係する」という情報でした。

こんにちわ。おなじみ、東京亀有楽陽堂鍼灸院。そこで美容と健康部門のセラピストをしています、紫檀(したん)です。(私のプロフィールはこちら
 私の経験談を話すことで、みなさんの役に立てば、というお話、9話目です。

 これまでのお話しはこちら
 第1話  第2話  第3話  第4話  第5話
 第6話  第7話  第8話

ポジティブは「運動」で作られる

 メンタルを強くしたい。
 そのための方法を探して、私が最初に見つけたのは「睡眠」。
 次に見つけたのが「運動」です。

 いやぁ、なんとなくはね、そんな気はしていたんですよね。
 でも、運動って、体形維持とか健康維持のために必要なイメージの方が強くて、メンタルとの関わりは、あまり考えたことがありませんでした。
 しかし、調べれば調べるほど

 メンタル強い人ほど、運動をしっかりやってる。

 学生の頃の運動部のように、きつい運動が強靭な精神を作る。みたいなイメージもありますが、それとはちょっと違う、メンタルへの影響は、こんな具合です。

 まずは、運動すると、全身の血流が良くなりますよね?
 前回でもお話ししたとおり、メンタルの不調=自律神経の不調。それは血流の悪さを代表としている、とお話ししました。
 とすると、血流良くなるということは、細かい理屈抜きにして、不調が解消されそうじゃないでしょうか?

 逆を言うと、運動不足だと、確実に血流、悪くなりますよね?

 私運動不足だけど、血流めっちゃいいんです!

なんて人に会ったことがありません。(いたらごめんなさい。)
 ということは、運動不足がメンタルの不調を起こす、という逆のパターンもあるわけです。
 運動をすることで、ドーパミンなどの幸せホルモンも出るため、幸福感を得ることができるのは有名な話ですが、運動をしないことで、この機会を損失しているとも言えます。

 しかも、ナイスバディや体の健康まで手に入るわけですから。
 メンタルを整える!って言って高額サプリ買ったり、カウンセリング受けたりするより、全然安いし手軽だし!

 …運動、すごくないですか!?

 といっても。
 手軽だけど、気軽にできないのが運動ですよね?
 わかります!
 しかも、メンタルがダウン気味だからこうして悩んでいるわけで、そういう時だと、よけいに運動って辛いもの。

 今だから思えますが、

 運動やりたくない。という思いは、自分の体が運動するだけの心と体のエネルギーがなくて無理!というサイン。
 つまり、すでにメンタルが下り坂に入っている、ということ。
 このままいくと、坂道を転がるように心と体が悪くなっていく目印です。

 とはいえ、やっぱり運動するのは心の抵抗が大きい…。

 そんな時でも取り組める運動を編み出したのでシェアしたいと思います!

運動の準備体操

 運動、というと、筋トレや有酸素運動、などが思い浮かぶと思います。
 ただ、それをやるのが(心の)負担や抵抗が大きい、という方へ。
 かくいう、私もここからスタートしました。

①深呼吸法

 腹式呼吸、というのを聞いたことがあると思います。
 メンタルが落ち込んでる方は、普段呼吸が浅くなっています。
 なぜなら、メンタルが落ち込んだ状態=ストレス状態のため、身体が無意識にストレス反応を起こしているから。
 呼吸としては、浅く早くなっている状態になるのです。

 呼吸は面白いもので、意識的にもできるけれど、普段は無意識にしていますよね。
 そして無意識の時には、ストレス状態の時は浅く早く、リラックス状態のときは、深く、ゆっくりとした呼吸になっています。

 さらに面白いことに、そうでない時でも浅く早い呼吸をしていると体がストレス状態になり、逆にストレス状態の時でも深くゆっくりとした呼吸をしているとリラックスしてくる、という効果があるんです!

 そして、普段ストレスを感じやすい方、ネガティブな方は、たいてい浅く早い呼吸がクセになっていますので、ぜひ、普段から気づいた時は、深くゆっくりと呼吸をすることを意識するようにしてみてください。

 ただ、常にストレス状態の方は”深呼吸”というと胸式呼吸になってしまいがちです。
 ここで、リラックスできる呼吸のポイントをお伝えします。

・体の力は抜く
・ゆっくりと行う
・4秒吸って、4秒止めて、8秒で吐く
・息を吸う時に、胸を膨らませるのではなく、背中を膨らませるイメージで

 これを、まずは5分間、やってみましょう。
 気分が悪くなったり、クラクラしたりしたら、一旦休みましょう。
 はじめは、これを5分間やり続ける、というのが難しいかもしれません。
 休み休みでもいいので、タイマーなどを使って、まずは5分間から。慣れたら10分、15分、と伸ばしていきます。最終的には15分間でOKです。

②ジタバタ体操

 これは私が考案した方法です。
 私もかつては運動嫌いで、散歩も嫌、というくらいだったので、本当に気持ちがよくわかります。
 そんな運動嫌いだった時の私が運動をするために考案した方法ですので、だいぶ取り組みやすいかと思いますので、是非今この場からやってみていただけたらと思います。

 運動嫌いの人が「運動」と見るとそれだけで心のハードルが高くなってしまうので、「体操」ということにします(笑)。
 で、「運動嫌いの人が気楽に」できることが目的。

・そのままの態勢で運動を今すぐスタートするので心の抵抗が少なめ。
・難しいポーズや覚えることがないので簡単。
・だるくなってきたら動かす筋肉を変えるので、無理なく持続させやすい。

 というのが利点の体操です。
 
 まずは、座ったままでも、立ったままでもゴロンと横になった状態でも、今そのまんまの態勢で始めます。ここがミソ。

 で、態勢はそのままで、手足をできるだけ大きく動かします。

 両手をバンザイをした状態にして下す、バンザイして下す。
 これをできるだけ早く、繰り返します。
 腕がだるく、疲れてきたら、今度は足の番です。

 足は、座っている状態、立っている状態、寝転んでいる状態の3種類のうち、今の態勢から一番早くとりかかれそうなものを一つ選んでやってみましょう。

☆座っている場合
 座った状態で、片足ずつ膝上げします。
 これも、できるだけ早く、できるだけ高く上げるのを繰り返し。
 背中を丸めないように、背筋を伸ばして行います。
 周りの机や椅子に手を置くと、状態が安定します。

☆立っている場合
 立った状態で、片足ずつ交互に、膝を胸に引き付けるように上げて、下す。
 膝を上げる時に、身体が傾かないように、背中が丸まらないように気を付けて。
 そう意識すると、お腹に力が入ると思います。
 よろけてしまうようなら、壁に手をつきます。
 これも、できるだけ早く、できるだけ高く上げるのを繰り返し。

☆横になっている場合
 仰向けになって、足を太ももから上に持ち上げます。
 膝は曲がっていても構いません。腰は反らないように気を付けて。痛めてしまいます。
 これも、できるだけ早く、できるだけ高く上げるのを繰り返し。

 足がだるくなってきたら、また腕に戻ります。
 2ターン目は同じ動きをすると同じ筋肉ばかり痛くなるので、
 横に広げて閉じる、広げて閉じる。
 を、できるだけ早く動かします。

 このように、腕、足を交互にできるだけ早く動かすのをまずは5分間から。
 できるだけ早く動かすので、息が切れると思います。
 それを、一日のうちで朝昼晩一回ずつ、1日3回できたら素晴らしいです!
 これを、最終的に一回15分間できるのが目標です。

 でも…。
 実はこれ、5分くらいやっていると、だんだん、もっとしっかりとした運動がしたくなってくると思います。
 なぜかというと、運動を数分やっていると脳内の興奮物質、ドーパミンが出て、やる気が湧くのが人間の体のしくみだからです。
 そんな、「身体を動かしたくなる感覚」を味わうことができる体操です。

 ぜひ、たった今、とりあえず一度やってみてください。


 運動嫌いだった私が運動に前向きになった、最初の取り組みをご紹介しました。
 
 運動もですが、何をどれくらいやるか、は、始めはあまり大切ではありません。

 それよりも、一日に必要な運動量を毎日やることが、洗顔や歯磨きのように習慣化されること。それが、最も大切なことです。

 考えてもみてください。
 人間、20代を過ぎれば、どんどん体は衰えていく一方です。
 それを食い止められるのは、食べ物でもサプリでも最新科学でもありません。
 ただ、自分が運動する、ということだけなんです。
 変わりはないのです。

 それを知ってから、渋々始めた運動。
 いやぁ、気分いいし、健康になるし、なんなら美容にもいいんですよね。

 運動をしないことが、心と体を害するのは確実です。

 でもなー、わかってるけど…と言っている方。

 運動しないことで得られるものがあったとして、運動をしないあなたの未来はどうなっているんでしょうか?

 そんなことを考えていただきながら、運動習慣を手に入れるのか、入れないのか、決断するのは今しかありません。
 今決断しない=運動しない未来が来ます。
 何故なら、決断を先延ばしにするならこれから先、1日、1年、10年とやらないまま過ぎるでしょうから。

 次回は、メンタルに効く食事の話をしたいと思います。

続きをお楽しみに!


ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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